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「再会」と呼べる「出会い」

第19章 廃墟と花嫁

ドアを開けた先は廊下。
壁の隙間から
うっすらと光が差し込む。

濡れたクモの巣が
そのわずかな光を反射して
輝いている。


  ゴ ト  … パラパラ…


壁が崩れた。

廃墟なのかな

どこもかしこも
ボロボロだ。

穴だと思っていたのは
窓らしい。
けと蔦の葉が何枚も重なり
外からの光を遮っている。



「… ?」


声が聞こえた気がした。

そこにはドアがあり、
締め切られていない
中からは



「オラ!口開け!!」
「休んでんじゃねーぞ」


男の人の声 




物凄く
嫌な予感がした。



「気になりますか?」


ハクアが立ち止まる。




 バ   タン





「 …」





「イー具合に
 壊れてきましたか?」

「キまり過ぎて
 やべーかもな」


ハクアの質問に
裸の男が答える。


背筋が凍る。





部屋の中には
服を着ていない男の人が
数人…。

の中に

女の人…。







「… ぁ





 エミ!!!」


エミ …エミだ!!!






私は駆け寄った。


男達が
パラパラと離れる。



「エミ!!」




身体中汚れていた。
中には血が吹き出ている
場所もある。

焦点の合わない瞳は
虚ろにグルグル回る。


「エミ!
 どうして?!
 なんで?!!」



私はエミの身体を
抱きしめた。





「何々?
 こいつもいーの??」
「ふーん…
 可愛いじゃん」



男がのぞきこんでくる。


「おー こえー!
 んな睨むなよー」
「真っ白いのこれ
 もしかして
 ウエディングドレス?
 可愛いー…」
「なんか萌ね?」







「さわんないでっ!!!」



伸びる手を
私は思いっきり
叩いた。


「いーね
 元気あんじゃ 」



  ボ  コ


近付く男が飛んだ。



「 …きゃ」


身体が
ではなく

頭が。




「ぬ わぁあああぁ!!!」


部屋中に
野太い悲鳴がこだまする。






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