テキストサイズ

「再会」と呼べる「出会い」

第19章 廃墟と花嫁






次朗君


また 会えるかな






いつもなら
助けに来てくれるけど
今回は無理だね。


だってここは教会


次朗君が
世界で最も苦手な場所だ。





でも会いたい






会いたいな







「… カ」


















「ミカ!」




次朗君  ?



「ミカ! 起きろ!!」





残念だけど
声は次朗君じゃなかった。
この声は


「優司くん」





目の前にいるのは
優司くんだった。



目の前と言っても



顔が横向き?

倒れている。


「ミカ 大丈夫か?」


「優司くん
 なんでここに?

 ?」


倒れる優司君のそばには
車椅子が転がっていた。


起き上がって良く見る。

優司君の右足に
白いギブス


「足 どうしたの?」

「あーこれな
 練習中にヘマして
 …そんな事より
 動けるなら
 逃げろ」

「何が
 どうなってるの?」

「今ならアイツも
 いない
 早く逃げろ」



  バ タン!!


「ハイハイハーイ
 ターイムイズ
 カミング!!!」



カツカツ

靴音を響かせ
ハクアがドアから
入ってきた。



「…クソ
 ミカ 逃げろ!!」

優司君が叫ぶ。


私は優司君に駆け寄った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ