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「再会」と呼べる「出会い」

第3章 再会日和

「百瀬エミでーす!
 隠土先生、よろしくお願いしまぁす」

…見えないはずなのに
彼女の周りを
漫画のように舞う
ハートが見えるようだ。

「よろしく」

隠土先生はサラリと挨拶した。

「早速で悪いけど
 百瀬さんも手伝っくれるかな?
 これ、野球部に持って行くんだけど」

「はぁいっ!喜んで!!
 もしかしてコレ
 全部隠土先生が作ったんですかぁ?
 すごぉいっ」

「佐伯さんが早く来て、
 手伝ってくれたんだ」

「そうなんですかぁ…
 じゃ二人で…」

エミの甘ったるかった声質が
急に冷めたものになった。
私を睨み付けて…

「ちょっと!抜け駆け?
 アンタ彼氏いるでしょ?」

近づいてきて、
小声で攻撃してくる。

「そんなつもりないって!!」

「だったら
 連絡入れなさいよ」



…ハァ…

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