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Star crew

第2章 悲劇

喉から何か上がってくる。
うっすら血の味がした。
暖かい病室のおかげで
転んだ場所が感覚を取り戻し
痛みを感じた。

君の両親は
君の右手を握ったまま
僕を涙目で見つめていた。

傷だらけの僕
病室に響く心音…
君の両親の涙で震える息

何もかも悟った。

「嘘…じゃ…ない…」


僕がこう思うまでに
時間がかかったのは
君の顔が包帯でくるくるとまかれて
見えなかったから。

でも、君の腕を見て分かった。

…………お揃いの…ブレスレット。

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