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先生、駄目ですっ……

第8章 鬼の生活指導教師 2

「先生なんて信用してどうなんだよ? 結局なんもしてくれねーから、教師なんて」


頭の中で中学時代の担任を思い出していた。

クラスの子と喧嘩して、見た目だけで私が一方的に悪いと決めつけた担任のことを。


優しくて、信頼していた先生だった。


「阿久津先生は助けてくださいますっ!!」

私の回想を断ち切るように琴子はムキになって反論してくる。

「さぁね? 案外薄情な奴かもよ?」

「そんなことありませんっ!!」


私が補導されて助けに来てくれた阿久津……


私を信じてくれた阿久津……


でももう教師を信用して見捨てられるのは嫌だ……


阿久津だって……


絶対そんな奴だ……





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