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先生、駄目ですっ……

第13章 鬼の生活指導教員 3

朝食の最中も琴子は昨日の涙がすっかり乾いたような明るい素振りだ。

風紀委員の田中とかと談笑している。

なんだか、私だけが納得いってない感じで悔しかった。

当事者同士は何事もなかったように振る舞ってるのに、余計なおせっかいをした私だけがむくれている。

なんだか、バカみたい……

言いようのない悔しさとか恥ずかしさで居心地が悪い。

「ごちそうさま」

さっさと食事を食べ終えた私は一人で食堂を出て、海岸の方へと散歩をし始めた。

気持ちを落ち着かせないと……

まともに琴子のことも阿久津のことも見れない……

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