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別れの日はあっという間に訪れた。

空港の響くような軽やかなアナウンスが先生のを運ぶ飛行機の搭乗手続き案内を流す。

「先生、頑張ってきてくださいね!!」

泣かないって決めていた。
笑って先生を送り出そうって。

「ああ。わかってる。悠希ちゃんに寂しい思いをさせてまで行くんだ。必ず成果をあげて戻ってくるよ」

「体に気を付けてくださいね。ちゃんと食べて、徹夜とか無理しすぎないように」

「ぷっ……悠希ちゃん、それもう五回目だよ？　わかってるって」

先生は吹き出して笑う。

「もうっ!!　本当にわかってるんですか？　先生はすぐ無茶するんだから心配っ!!」

「本当に奥さんみたいだな」

先生のからかい言葉に顔が熱くなる。