悪魔と天使
第2章 親睦会
そこはガケだった。
いや、吊り橋のが正しい。
しかも今にも壊れそうな感じだ。
『では、説明させてもらいます。
まず、簡単に言うとこの吊り橋を渡って下さい。
まんがいち、落ちたら危ないので命綱をつけてもらいます。
一人づつ行って下さい。
1分以内に渡れなければ強制的にリタイアとゆうことになります。
では、頑張って下さい。以上。』
これは少しきついな。
この吊り橋は木と縄で主にできている。
しかも古いものだ。
この吊り橋は最近作られたものみたいだが、すぐ壊れそうだ。
でもな、俺には無駄だ。
度胸ならある。
俺が怖いのは"アレ"だけだ。
「楓、次は俺から行く!」
「....分かった。」
俺は少しビックリしたがまぁ本人が行くと言ってるんだ。
気にする事はないだろう。
悠の顔が青くなっていたなんて。
・・・・・・。
『はい、残念ですね。』
「楓、実は俺....。」
「わかってる。じゃあな。」
俺はなんなくクリアした。
悠は高所恐怖症らしい。
だから、リタイアになった。
残念だよ。
俺は一人、前に進んだ。
「一ノ瀬っ!!!」
急に名前を呼ばれて振り返るとそこには会長がいた。
きっと追い付いてきたのだろう。
「なんですか。」
「いや.....別に...。」
「.....行きましょう。」
「.......あ、あぁ。」
驚いたみたいだ。
実は俺も驚いている。
一緒に行くつもりなんてなかったのに、なんで。
なんで俺は.....。
この疑問が晴れるのはもう少し先の話になる・・・・・。