悪魔と天使
第3章 GW
*隼人side*
窓を見ると満月だったから寮を抜け出した。
満月の日はいつもそうしている。
あの子といつか抜け出した日を思い出しながら。
なんとなく会える気がして。
満月はいつもそう思いながら寮を抜け出し、あのベンチに座る。
いつも一人で。
だが今日は違った。
そこには金蝶がいた。
綺麗な金髪を月の光がキラキラと照らしていた。
それは綺麗だった。
あの子と同じように。
俺は話しかけてしまった。
うっかり、あの子の事を聞きそうになったが、なんとか切り抜けた。
俺達はベンチに座る。
なんか落ち着くような。懐かしいような。
そんな気分になった。
金蝶を見るたびあの子とどうしても重ねてしまう。
やっぱりにているからか?
そう思う。
俺のせいであの子は.....。