悪魔と天使
第3章 GW
*浩side*
目を覚ますと腕の中には楓がいた。
コレは俺のいつもの癖だ。
「....まっ、てぇ、....。」
「楓?」
「…………」
寝てるのか。
きっとアイツの夢を見ているんだろうな。
「少しは俺を見ろよ。楓。」
そんなことを呟いても楓には聞こえない。
楓がその瞳に写すのは俺じゃなく、アイツなんだって。
泣くなよ楓。
アイツなんかの為に泣くなよ。
楓はどうやってもアイツしか見ないだろうな。
「悪いな楓。」
俺はお前の心が手に入らないなら身体だけでも手に入れる。
嫌われてもいい。
アイツの前でお前を抱いてやるよ。