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悪魔と天使

第4章 テスト


厄介な奴に目をつけられた。
最近親衛隊の相手とテスト勉強で大変なのに学園一の不良に目をつけられるとは...。
ついてないな俺は。



「鮫島 啓....か...。」
「俺がとうしたって。」
「っ!....な、いつから...。」
「さっきからいたぜ?ここにな。」





そう言って俺の目の前にいるこの人はさっき知り合った鮫島 啓。



確かにさっき出ていったはずなのに屋上のしかも俺の目の前にいる。
これはビックリだ。
いつ戻ってきたって感じだ。





「楓、親衛隊から逃げてんだろ?俺のそばに居ろよ。」
「なんで。」
「俺に近づく親衛隊はいねぇから安全だぜ?」



煙草を吸いながら俺に問う。



確かに安全なのは安全だ。
だが、コイツのそばにいても油断ならない。
どちらかと言うと親衛隊の方が楽。
かといって断ると後々面倒だ。
テスト期間だけ、テスト期間だけこの人といよう。
だが油断は禁物。





「いいですよ。って言うか断っても無駄だったでしょう?」
「ククッ...まぁな。昼は俺が迎えに言ってやるよ。」
「どうも。」





断っても無駄だからな。
仕方ない。
俺の運が悪かっただけだから。
恨むならありもしない神様とやらを恨めって感じだな。
この学園はろくなことがない。





だから嫌だったんだ。



                           

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