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純情ゲーム

第1章 Stage1 イージーモード

私の席は、廊下側の一番後ろ。

「ねぇ、相川さん聞いてる?」

相川、っていう苗字はこの学年で私しかいない。

相川、相川…相川!?
え、わ、私?!
私に話しかけてたの!?

最後に男の子と話したのいつだっけ、と思い出せないくらいに私は男の子と会話という会話をしない。

「え、と、…私?」

違うかったらすごく恥ずかしいし、一応確認をする。

ふわふわと揺れる猫っ毛な黒髪、女の子みたいな白い肌に浮き上がる長い睫に縁取られたくりくりの瞳。

学校中に可愛い可愛いとちやほやされている長谷川君が、私に話しかけるなんてあり得ないから…。

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