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純情ゲーム

第1章 Stage1 イージーモード

「おい、廊下では走んなよな~」

自分より遥かに大きい男が、ニコニコと笑みを浮かべながら、私を見下ろしている。

「あ、ごめんなさい…」

男に話し掛けられたのは本日二度目。
明日はきっと雪かな…夏だけど。

私はそのまま、そそくさと素通りしようとしたけど、手で制された。

ちらりと見上げると、
「まぁ待てよ、話がある」
とにこやかな笑顔のまま言われた。

白いカッターシャツは第2ボタンまでしっかりと留めてあり、紺色のネクタイはキッチリ締められている。
ということは、優等生さんかな…?

夏になると、だらしなくボタンを開けネクタイを緩める人が増える。

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