テキストサイズ

不良君達のお気に入り!?

第2章 不良君との再会

車に乗って十数分、私の住むアパートに着いた。




「純さん、ありがとうございました」




私がお礼を言うと、「いいえ」と笑う純さん。



あっ!



私が「純さん」って呼ぶようになったのは、ついさっき。



「佐々木さん」って呼んだら、「純って呼んでください」って言われたのだ。



聞けば、純さんは26歳。



さすがに、10歳も年上の人を呼び捨てには出来ないので「純さんで」と言ったら、渋々OKしてくれたのだ。



純さんに「お休みなさい」と言ってから車を降りる。



すると、「純、少し待ってろ」と言って、私がスーパーで買った荷物を持って魁人が車を降りた。



そして、片手に荷物を持ち、もう片方の手で私の手を取り歩き出す。



静かな空間が2人を包み込む。



夜風に吹かれて、魁人の付けているシトラスの香りが鼻を掠めていった。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ