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キスって、あのキスだよね？




戸惑っていると、健太は私の首に腕を回し私を引き寄せた。



「俺からしてもイイ？」ﾆｺｯ



妖艶に笑いながら、少しずつ近づいてくる健太の顔。



「ちょ、健太！」



健太の胸を押し、抵抗する。




けど、健太によってその腕はあっけなく捕らわれてしまった。



「大人しくしててね？」



覚悟を決め、目を瞑る。



バキッ！
ドカッ！
ドスッ！
バシッ！



物凄い音が聞こえ、目を開けると
何故か、健太が倒れていた。



「大丈夫？詩音ちゃん」



心配そうに私を見る優輝。



「うん、大丈夫」



「詩音、こんな変態の言う事なんて聞く必要ねぇぞ」



そう言って、健太を睨む亮。



「健太とキスしたら・・・・・馬鹿がうつる」



何気に酷い事を言う慎君。



「たくっ、お前は」


呆れ気味の魁人。



「こっち来い」


そう言うと、魁人は私の腕を引っ張りいつも座る１人掛けソファーに腰を下ろした。



そして、自分の膝の上に私を座らせると、「逃がさない」とでも言うかの様に、私のお腹に腕を回した。



恥ずかしさで、顔が真っ赤になる私。



「顔、真っ赤だな」



ｸｽｸｽと私をからかう様に笑う魁人。



「恥ずかしいから、放してよ」



魁人の腕の中で暴れてみるけど、「大人しくしろ」と睨まれ、私は大人しくなった。