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炎魔境

第24章 休日

そしてピイトはデビルゴートに

「次に焼そばって言ったらお前食べるから。
ピイトだ。
オレっちさぁ…」

ピイトは今日この仕事になった経緯を話すと、デビルゴートは

「ピイト…お前…すげぇな。そんな理由で同じ人間の城破壊するなんて…地底の連中より悪党なんじゃねぇか?」

するとピイトは続けて

「みんな休日で街で遊んでてよぉ。羨ましくてよぉ…。シクシク…。」

泣き出すピイトにデビルゴートも少し同情する。

「まぁお前程の男が泣くなよ。
実は我々も少しここを離れなきゃならない用事があってな。それでカヴァーリ殿に今日の見張りの手配をしていたんだよ。そしたら一番見張りなんてやらなそうなピイトが来たからビックリしたぜ。」

するとピイトは泣きながらデビルゴートに

「えっ!?用事ってオレっち一人にしちゃうの?イヤだぁぁ!うわーん!!」

泣き止まないピイトにデビルゴートも

「まぁ卵を狙うやつらも、一回も来る気配すらなかったし、お前がそんなに一人がイヤなら数時間くらい遊んでこいよ。
我々が戻って来る時間に戻って来たら良いよ。」

「おい、見張りいなくなるのは、いくら何でも危険じゃないか?」

「大丈夫だろ。ほんの数時間だし、ピイトも少しかわいそうだしな。」

ピイトはデビルゴートの優しさに感激して

「うわーん!ありがとう♪オレっちはちゃんと戻ってくるよぉ♪」

そしてデビルゴート達はピイトに時間の指定を3時間後とし、洞窟の外へ出て、ピイトと別れる。そしてピイトはスラグの街へ急ぐ。

「マスターにはバレない様に気をつけなきゃな♪」

そしてピイトがまず向かった先は、洋服屋さん。
入るとさっそくセルス達が買い物をしている。

「セルス!これ似合いそうじゃない?着てみなよぉ。」

メイとのデートともとれる雰囲気に、ピイトは売り物の洋服に隠れながら

「セルスのヤロォ…!オレっちですらデートなんてしたことないのにぃ…!
ガキんちょのくせに生意気なぁ…!」

セルスはメイに薦められた服を買い、二人は洋服屋から出る。

「あんなガキっぽい服買ってるようじゃ、セルスはまだまだ童貞だなぁ♪」

そしてピイトは自分の洋服を選ぶ。

「今晩、オレっちキャバクラ行きたいからビシッとキメなきゃな♪」



 

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