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「だって、冗談でしょ?」

第3章 「君何年生?」「1年生です!」

「おばさんなんて...何言ってるの。ほとんど年変わらないでしょ!」

「いや、だって君中学一年生でしょ!?1、2、3...え、7!?7歳も違うじゃん!え、7!?」

自分で言い出したとはいえ、7という数字にドン引きしていると、少年は腹を抱えて笑い出す。

「あははははは!」

「笑い事じゃないっ!」

「あははは、ごめんごめん!」

少年は立ち上がり、私の前に立って意地悪な微笑みを浮かべる。

「じゃあ、そういうことにしておこうか」

「え?」

「あなたは中学一年生の男の子とキスをしたんだ...しかもあんな濃厚な...」

「やめてやめて!やめてったら!」

顔の前で手を振ると、少年は再び声をあげて笑う。

「楽しい。やっぱり楽しいなぁ、紗和さんは」

さり気なく呼ばれた名前がくすぐったい。

え、ていうかなんで私の名前知ってるの!?

顔を上げて少年の顔を見る。

「知ってるよ。当たり前でしょ。好きな人の名前くらい」

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