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「だって、冗談でしょ?」

第5章 「こんな理由で電話しちゃだめなの?」

「…はぁ…」

ため息をついては、唇を指でなぞる。

今日は一日中、それを繰り返していた。

蘇るのは、昨日交わしたキス。



中学生だと思っていた彼は、実は学年が1つしか違わなかった。

かろうじて、4月生まれだったことで年の差は2つだったのが唯一の救いというべきか…。



「…はぁ…」

何度目か分からないため息をまたついて、ベッドに仰向けになる。

その時、スマホが着信を告げる。

『杉村寛汰』

表示されている名前に驚いて、一度床に落としてしまう。

「も、もしもし…」

恐る恐る通話ボタンを押す。

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