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色にでにけり 恋

第2章 ’にほふひと’

遥暉は一途で大胆だ。


上出への想いの為ならどんな犠牲も厭わない。


そう、いつも初めの一歩は遥暉が踏み出す。


あの晩も--。


ゴールデンウィークに出かけ豪雨のため帰宅できなくなり一緒に過ごした夜。


暗闇の中で風の音にかき消されそうな声で告白された。


――告白をした以上、元の関係には戻れない。


そんな遥暉の覚悟が伝わる告白だった。


上出は遥暉との関係が変わることを恐れて一歩が踏み出せなかったのに、遥暉はチャンスを逃さず一気に攻め込んできた。



――こんな遥暉に俺はどこまで応えてやれるだろうか・・・・・・。



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