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色にでにけり 恋

第4章 宣戦布告


坂を下ってズンズンと歩いていると、藤蔭学園前の藤棚の下で遥暉がベンチに一人掛けているのが見えた。


先ほどの保坂泉とかいう藤蔭生が言ったことに腹を立て勢い此処まで歩いてきたが、

ようやく聡を置いてきてしまったことに気がついて振り返った。

追って来てはいないようだ。


‘オッサン’と言ったあの藤蔭生に説教でもしているのかもしれない。

それにしてもあの保坂の言っていたことは本当なんだろうか。

その事を遥暉に確認するためにも、聡がいないのは好都合だ。



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