色にでにけり 恋
第6章 もう一人のポセイドン
「駅員さんこっちです。」
何人かの男子学生が駅員を呼んだらしく、
駅員が寄ってきて、相手を連れていった。
「ありがとうございました。」
遥暉は腕を掴んでいたガタイのよい男子学生に頭を下げお礼を言った。
女子学生はいつの間にか消えていて、まるで遥暉が絡まれたような状態になっていた。
「丸山は勇気あんな。」
「?」
「宮中の人魚姫、だろ?」
「・・・はい、丸山遥暉です。あの・・・。」
遥暉は享邦学院に知り合いはいないし、上背も肩幅も胸板の厚みもちょっと圧迫感を感じる。
助けてもらった礼儀として名乗ったものの、少し不安を覚えた瞬間、相手が身をかがめて遥暉を覗き込んで名乗った。
「俺は享邦学院2年水球部保坂海斗。」
「-あっ。」
「覚えてるか?
中学の時ブロック大会で話したよな。」
「はい、お世話になりました。」
「丸山は藤蔭学園に入ったんだ。
さすが、分析型チーム宮中!!
そういえば上出も元気か、壱高?」
「いいえ、月陵高校です。」
「ふぇ~、さすが上出だな。
それじゃ泳ぐ時間ないよな。
そうだ、藤蔭学園に俺の従兄が居るんだ。
保坂泉って一応水泳部員らしいけど・・・。」
「保坂泉さんなら知っています。」
何人かの男子学生が駅員を呼んだらしく、
駅員が寄ってきて、相手を連れていった。
「ありがとうございました。」
遥暉は腕を掴んでいたガタイのよい男子学生に頭を下げお礼を言った。
女子学生はいつの間にか消えていて、まるで遥暉が絡まれたような状態になっていた。
「丸山は勇気あんな。」
「?」
「宮中の人魚姫、だろ?」
「・・・はい、丸山遥暉です。あの・・・。」
遥暉は享邦学院に知り合いはいないし、上背も肩幅も胸板の厚みもちょっと圧迫感を感じる。
助けてもらった礼儀として名乗ったものの、少し不安を覚えた瞬間、相手が身をかがめて遥暉を覗き込んで名乗った。
「俺は享邦学院2年水球部保坂海斗。」
「-あっ。」
「覚えてるか?
中学の時ブロック大会で話したよな。」
「はい、お世話になりました。」
「丸山は藤蔭学園に入ったんだ。
さすが、分析型チーム宮中!!
そういえば上出も元気か、壱高?」
「いいえ、月陵高校です。」
「ふぇ~、さすが上出だな。
それじゃ泳ぐ時間ないよな。
そうだ、藤蔭学園に俺の従兄が居るんだ。
保坂泉って一応水泳部員らしいけど・・・。」
「保坂泉さんなら知っています。」