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色にでにけり 恋

第7章 恋文

翌朝、遥暉が大きなため息をついた。

丸山家の朝食のテーブルで一緒に食事をしていた由美と聡が顔を見合わせる。


「どうかしたのか、遥暉。」

「何でもありません。」


丸山家兄姉は最近の遥暉が少し元気がないのが気がかりだった。


「大丈夫かな。」


心配気に遥暉を見送った二人に、母親はご機嫌な様子で二人に声を掛けた。


「大丈夫よ、ハルちゃんも大人になりつつあるのね。」

「お母さんは何か知っているんですか?」


母親は勿体つけたように「どうしようかしらぁ。」といいながら、クシャクシャの紙片をチラつかせた。


「お母さん、それは?」

「遥暉のポケットから見つけたの。」

「探ったんですか?!」


聡のことばに母は大げさに目を見開く。


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