色にでにけり 恋
第7章 恋文
「あら人聞きの悪い。
衣替えだから、クリーニングに出そうと思ってジャケットのポケットをチェックしていたら見つけたのよ。」
「で?何が書いてあったの?」
「ウフフッ、恋文。」
母親が紙片で顔を覆うようにした。
「ええぇ!!」
「だれ宛て?」
予想外の答えに驚く二人。
「わからないわ。」
「見せて見せて。」
由美は母から紙片を奪い取る。
「・・・・・・何て読むの?」
冒頭の漢字が読めなかったらしい妹から聡は紙片を取り上げた。
「由美、かしなさい。」
聡はドキドキしながら紙片を読み上げた。
「『烏羽玉(ぬばたま)の
月射す丘の 藤蔭に
朧(おぼろ)白き 君の襟元』」
衣替えだから、クリーニングに出そうと思ってジャケットのポケットをチェックしていたら見つけたのよ。」
「で?何が書いてあったの?」
「ウフフッ、恋文。」
母親が紙片で顔を覆うようにした。
「ええぇ!!」
「だれ宛て?」
予想外の答えに驚く二人。
「わからないわ。」
「見せて見せて。」
由美は母から紙片を奪い取る。
「・・・・・・何て読むの?」
冒頭の漢字が読めなかったらしい妹から聡は紙片を取り上げた。
「由美、かしなさい。」
聡はドキドキしながら紙片を読み上げた。
「『烏羽玉(ぬばたま)の
月射す丘の 藤蔭に
朧(おぼろ)白き 君の襟元』」