短編集。
第1章 誘拐犯×お姫様
その後の美雨は今まで見てきた何よりも
儚く美しい姿で俺を潤した、まるで雨のように。
どこかで枯れてた俺の心を美雨が潤してくれた。
だから、今度は俺が美雨を...。
「んっ」
後処理をして、美雨の隣に添い寝をして頭を撫でる。
「美雨、何があっても美雨は俺を信じて待っててくれる?」
眠ってる美雨に問いかけるなんておかしいよな。
「光喜っ」
「え?」
突然呼ばれて、間抜けな声が出る。
「好きだよ...」
はは。寝言か、可愛いな。
「俺も好きだよ」
そして、俺は眠りについた。
美雨が笑ったことに気づかずに。