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短編集。

第3章 純粋くん×遊び人



びっくりした。


「あー、ごめん。嘘でしょ?(笑。」


冗談であって欲しいと思って問う俺。


「んー。ごめん、冗談じゃないや。
本気なんだよね。だからさゆうも本気で答えて?」


いつもおちゃらけてるのに、なーんでこーゆー時だけそーやって真面目な顔すんの。
って、めーーーっちゃ思った。
お前のこと好きになっちゃうじゃん。ばか


「ばか」


ほんと、ばか。


「え!?俺ばか?どーしよ!ごめん、俺嫌われてたのか。ごめん、ほんと…ごめん。」

「ふっ!」

「あ!なに、ちょ!!なんで笑ってんの??
俺、嫌われてるの知らなくて、ほん…え?」


絶対、凌って素でいろんな人のこと落としてるよね。俺も、お前の性格で落ちたわ。


「へへー。キスしちゃった。てへっ」


凌が凄くびっくりしてる。


「...」


また、だまっちゃった。


「んむー。凌?だまってたら嫌いになるよ?」


はっとした顔をしてこっちを向く凌。


「ごめんっ…めっちゃ、嬉しくて。
なんか、やばすぎて…固まってた。」

「はは、凌って可愛いなっ」


つんつん


「可愛くないっ
てか、つんつんしないでぇ~」


と、じゃれあったところで。


「んーと、付き合っての返事はyesってことで。
まぁ、あいつのこともちょっとまだ頭の中にあるけど。
それでも、言いっていってくれるならよろしく」

「いいっていうに決まってんじゃん。
俺ゆう手に入れたからには、めーっちゃ大事にするし。
支えるつもりだよ?あいつが心変わりしたら
まぁ、俺はゆうを諦めるかなぁ?
ゆうだって、俺よりはあいつのほうがいいでしょ?」


と、俺に首をかしげてニコニコ笑って聞いてくる凌。


「凌は、それでいいわけ?
俺が、りゅうきにとられてもいいの?」

「んー。まぁ、ゆーちゃんが幸せになるんだったらね♪」

「ふーん。そっか」

「うん♪」


そう言って、空を見上げながら言う凌の顔はどこか悲しげだった。




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