短編集。
第4章 僕の彼氏は殺人犯。
「...る」
そして、最近行方不明者が多くなったってこと。週に一回は、そのニュースを見る。
「はる」
「ほぇ?」
あ、またボーっとしてたんだ。
「なんや、最近ボーっとしてること多いなぁ。」
いつも、かずきに心配をかけてしまう。
「ごめんね、なんでもないよ」
「ほんまか?ならええけど。なんかあったらすぐ俺にいいや?ええか?」
「うん。わかった、ありがと」
もっと、かずきに心配かけないように気を付けないと。
「はるー!!今日、昼一緒に食べよーぜっ!!!」
「ん?」
声のするほうを見ると、隣のクラスのたけるがいた。
「えーっと」
でも、俺かずきと食べるし。
「いいで?食べてきいや」
と、笑顔で僕に言ってくれるかずき。
「え...でも」
「そこの、ちっこいやつ!はるええよって言ってるで。はよ、一緒に食うてこいや!」
「えっ...かずき」
僕、かずきとも食べたかったのに。
「俺、ちっこくないし!!
じゃあ、はるもらってくんで!!」
「...かずきっ」
「いってらっしゃい」
「...いってきます...」
かずき僕のこと嫌いになったのかな?