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ボクの小鹿

第2章 子鹿のパパの悩み

あの夜の事は余り憶えていない

ただまだまだ幼い子鹿に無理矢理じぶんのモノをねじ込む感覚と、必死に僕にしがみ付く子鹿の弱々しい腕の感触だけは朧げに記憶にあった

あの晩以来、子鹿は僕のことを恋人だと信じて疑わない

ああいうことをするのは恋人同士だと無条件で思い込んでしまったのだった

しかし、僕は子鹿の恋人ではない

いや、可愛い子鹿が望むなら僕はその事に何の異存はない

子鹿の純潔を奪ってしまった償いに、これからの一生を捧げて構わない

子鹿と生きていけるのなら、それは最高に幸せだと思う

でも僕はそれで良くても、子鹿は本当にそれでいいのだろうか?

優しくて幼い子鹿はあんな事があったから、僕のことを恋人だと勘違して思い込んでいるだけかもしれない

子鹿にはもっと相応しい相手がいるのではないだろうか?

思い込みではなく、子鹿が本当に愛する相手が?

そんな相手が現れたら、子鹿はきっと物凄く悲しむに違いない

何もわからない自分の純潔を奪った僕を恨むに違いない

でも、今の関係が間違っていると伝えて、それで子鹿が傷つくのも怖い

少なくとも、僕を恋人だと思っている子鹿はとても幸せそうなのだ

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