とある隠れ女の奮闘記
第2章 振り返れば素晴らしき光景
あまりにも予想外な事態に
頭が真っ白になって。
いくつもの魅力的なそれが順に耳朶を打ってゆく。
どんな状態になってしまっているのか、振り向きたいものだが上手く首が動かない。
出来るのは瞳をこれでもかという位見開いて、次の展開を待つこと。
「それに、女性の寝室に入るなんて頂けないよ?」
「オレの大事な妹に手出してないですよね?」
な訳無いっつーの!
頭が真っ白なら真っピンクに染め直せば良いし、
振り向けないなら私の頭の中のスクリーンで
勝手に想像すれば良い。
予想外な事態だって……
いんや、予想外なその瞬間を
楽しめば良いだけの話。
だってこんなに魅力的なシチュエーションなのに、
ぼぉおっとしてたら勿体無いだろ?
それに、女性の寝室に入るなんて頂けないよ、
って言った紳士な彼。
……真城さまと一緒によくいる
モデルの奏かなでさまなんだよ……!
しかも“先生”なんて
気になるキーワードも出てるし!!