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とある隠れ女の奮闘記

第2章 振り返れば素晴らしき光景



「出してねぇよ。だから尚輝が代わりに出されれば一件落着」

「残念ながら尚輝はオレのになる予定なんだよ、ね?」



……ま、真城さまと奏さまの兄ちゃん争奪戦?!



「ち、違う!尚輝はっ……!!尚輝は……オレ、だけの……」



中性的な声音だから、
オレって言ってないと女の子かと
間違えちゃう所だったけれど。


最後に参戦した少年は尻すぼみになりながらも、
しっかりオレだけのと言い切った。



何でこんなに兄ちゃんモテモテなんだ?


これってまさに逆ハーってやつじゃないか!
生きてる内にこんなレアなもん見られるなんて、
思ってもみなかった……。



「あぁ……もう分かった。みんなまとめてオレのになれば解決です。それで良いですよね」



に、兄ちゃん、何て強引なんだ……!

強引だけど、
昔から男女問わず天然タラシだと命名されてきた兄ちゃんらしいといえばらしい。


それに何故だか歯の浮くようなセリフを言っても
様になるから不思議だ。


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