SYらぶらぶ集〜X❤︎L〜ゼロリナ
第11章 悲しみに捧ぐリコリスの花束を
あたしの叫びに、シルフィールは驚いたようにあたしを見て居た。
体が震えて、あまりの怒りにめまいすら、した。
この女は、あたしの大切だったガウリイを奪い、手にした。
なにも、なにも大切なものを持たないあたしに、なおも追い打ちをかける。
本当に、根性が悪い。
「あんたは・・・あんたはガウリイがそばにいる!・・・あんたの怪我は、確かに致命的だった。だからこそ、あたしは離別を選んだ。
あたしは、そのあと。
あたしを愛していると。大切だと言ってくれる人間ではないけど、魔族にであって、一ヶ月くらい旅をした。
・・・ようやく、好きって気づいた。
ガウリイよりも、ゼロスが。
愛してるって。
好きだって・・・気付いた。
・・・・・・なのに、失った。
彼は、あたしをなんとも思っちゃいなかった。
なのに、ガウリイに近寄るな・・・?あたしの気持ちなんか、わからないくせに!!!
言われる筋合い・・・ない!全く・・・全く、ないっっっ!!!!」
ガウリイには、本気で近寄らないと決めた。あの、二人から離れた時から。
なのに、どうして・・・!
「っ。もう、いいわ。なら、早く宿から立ち去って。
荷物は、お持ちしましたから。
・・・二度と、会わないことを祈りますから!」
っ・・・また、居場所をなくした。
暖かく、優しい手も。声も。
ガウリイより、あの闇の青年に強く惹かれてしまった少女の心は、行く当てすらない。
ーーーゼロス。
ーーー嘘でもいい。
ーーーそばにいて。もう、
ーーーあたしは、貴方がいないと・・・だめなの・・・
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