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SYらぶらぶ集〜X❤︎L〜ゼロリナ

第11章 悲しみに捧ぐリコリスの花束を


「・・・でも、連絡くらい寄越しなさい」
「う、え?」
「え、じゃないでしょ、連絡よこす手段あるなら、ちゃんとしなさいって言ったのよ。なあに?姉ちゃんに逆らうの、リナ?」
「い、いえいえいえ、とんでもないっっっ!!」
「まったく、本当に心配したのよ。ガウリイに聞いたら五年も前に別れて、それきりだって言うし。
そしてあんたと、恋人でちゃっかりやるコトもやったって聞いたわ。
・・・彼、半殺しで済ませたから、感謝しなさいね、リナ」

姉の言葉に、リナは冷や汗を隠せない。
あの姉に、ガウリイとも行為をしていたとバレたら最後、と思っていたのに、五年も前にはもうばれていたと言うのだ。しかも・・・

(ガウリイ・・・ごめんなさい)

五年前、姉にズタボロにされていたであろう元相棒兼恋人に、謹んで謝罪申し上げた。

「・・・感謝します・・・」
「やあだ。冗談なんだけど。
とにかく!あんまり心配掛けないで。いいこと、リナ。人様に迷惑掛けなければそれでよし!の家訓には、家族も含まれてるのよ、わかるわね」
「はい・・・」
「だからね、リナ。貴女に罰を与えます」

リナは、びくりと肩をはねさせ、縮こまった。何を言われるのか、聞くのが怖かった。

「幸せになんなさい」
「え。」
「いい、幸せになるのは難しいの。だからいつ『幸せ?』って聞かれてもハイと言えるような人生を送るのよ」
「うん・・・ありがと、姉ちゃん!」
「・・・まったく、あなたは本当に昔からそう。・・・仕方のない妹だけど、見捨てられないのよ、わたし」

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