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SYらぶらぶ集〜X❤︎L〜ゼロリナ

第12章 奪い去りlove❤︎




「あ、ありがと!・・・ぁと、ごめン・・・」

恥ずかしさからもごもごと、語尾の方がどうしても小さくなってしまう。

「いいえ。少し、歩きましょうか」
「ぅ、ぅん」

ざくざくざく。
ゼロスが二、三歩ほど先を歩いている。背中を追いかけるように、リナは足元に用心しながら歩いていく。
もちろん今のリナに海を愛でるなんて余裕はなくて。あげくに足元へと意識が向き過ぎていたらしい。

「リナさんっ!」
「ふぇっ!?わわわ!」
「まったく、らしくありませんね。海に落っこちますよ?」
「だ、だって」
「意識、しちゃいました?」

今度こそ、リナの顔は真っ赤になった。
ーわかっていながら、聞くのだ、この性悪魔族。
リナはかすかに心で毒づいた。

「べっ、別にあんたなんかにいちいちどきどきなんてっ」
「そうですか?」

クスクスとからかうように笑われて、なんだか居心地が悪くなったリナは、話題を変えようと試みた。

「それでっ!あたしをここに拐って来た理由は!」
「リナさんと、二人きりになりたかったからですよ❤︎」
「にゃ、にゃっ」
「それだけ、です」


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