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SYらぶらぶ集〜X❤︎L〜ゼロリナ

第12章 奪い去りlove❤︎



ふわりとゼロスのマントにまた包まれ、ぽんぽんと頭を優しく撫でられる。子供をあやすようなそれに、リナはさらに涙をこぼした。

「っ、放してよぉ・・・あたしなんか、放っておいて!」
「放しますよ、リナさんが泣いている理由を教えて下されば」

リナは窺うようにゼロスの顔を見上げた。そこにあるのは、真剣に自分を見つめる闇紫の瞳。
ーーああ、隠せない。
リナは、ぎゅっとゼロスの服を掴み、ぽつり、ぽつりと話し始めた。

「あたし、バカだから。嬉しかった。ゼロスが二人きりになりたいって、こんな綺麗な場所に連れてきてくれたこと」
「・・・はい」
「でも、仕事だってわかって、いやだった。単なる暇つぶし。一人でくるのはつまらないから、あたしを連れて来ただけなんだって・・・」
「・・・はい」
「あたし、おかしくなっちゃったのかしら・・・」
「・・・」
「ゼロスのマントが心地いいなんて。側にいられるのが、嬉しいなんて」

リナが言い終えると、突然ゼロスは吹き出した。しまいにはお腹を抱え笑い出す始末。


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