SYらぶらぶ集〜X❤︎L〜ゼロリナ
第15章 宴-EN-
にんまり。
・・・こいつ!人があんなへんな考えをつらつら浮かべてた時に、黙って聞いていたなあああ
「な、なんで」
「いやあ、珍しくリナさんが大人しいので心を読んでみたら。まさか、あんな、ねぇ?」
「だあああっ、忘れて!気が違ったのよ!過ちを犯してしまったのよっ」
「溶けて、一つにーー」
「いやあああああ!止めてえええ」
ちょんっ。
あたしの唇に人差し指を当てて制止させる。ついつい、いつもは見せない紫紺の瞳に射抜かれて、ついつい固まったままゼロスをジィット見つめるあたし。
「良いですよ、皆さんには黙っていて差し上げます」
こいつ、言うつもりだったんかい!
反論しようにも、人差し指のせいで口は開けない。
「当たり前じゃないですか!あんなヘンタイさんな一面を見せられて、黙ってなんていられる訳ないでしょう」
クッソ!滅びろ、ドSSS魔族!
「いやです」
チッ、人の弱みを握って脅すなんて、魔族の恥さらしも良いところね!高位魔族様のすることかしらっ!
「リナさんなら別です。恥晒しにはなりません。むしろ賞賛の意に値します」
・・・話が通じない・・・だめだこれ。
「話を戻しますね。皆さんには黙っていて差し上げます。でも、条件が一つ」
・・・聞かないふり聞かないふり。
「また、血をください。1日に一回。また、明日もこの時間帯に来ますから」
はぁ!!?何を企んでるわけ?
「企む、なんて失礼ですね。ただ、リナさんの血が欲しいだけです」
嘘くさい・・・まあ、あんたは嘘はつかないけど、白々しいことこの上ないわよ。そのほかにも理由があるんでしょう?
「ーーそれは秘密です♪」
ふぅっ、とかき消える魔族をぼんやりとあたしは眺めていた。ーー急激に、脳みそが沸騰。
「あ、あ、あ、明日もぉおおお!?」