SYらぶらぶ集〜X❤︎L〜ゼロリナ
第17章 【いちごミルクとほろ苦コーヒー。】
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「リナさん」
「・・・・・・」
「リーナーさぁん」
「・・・・・・」
「リ、リナ、さん?」
さすがに引きつった笑いを浮かべる高位魔族。ちなみに今はあたしが泊まっている宿の部屋。さらに言うなら、昨日のイチゴを口移し事件が起きた現場。うにゅー、なんか昨日の光景が思い出されて、不本意だけど緊張してるあたしがいた。
なんであたしがゼロスなんかに緊張してんのよぅ。
「・・・よ」
「え?」
「みんなの前で恥ずかしい真似しないでよ!」
「・・・ふ、」
「な、何よ、何がおかしいの!第一人前であんな・・・」
「いいえ、リナさん。顔、真っ赤ですよ?」
クスクスとからかうように笑い、あたしを優しい瞳で見つめてくる。うぅ、そんな目で見ないでよ。恥ずかしくなっちゃうよ。
「緊張してるんですね・・・身体、カチコチですよ」
耳元でそう指摘され、あたしの怒りは臨界点を突破した。
「あっ、あんたが悪いのよ!あんな、あんなっ」
「あんな?」
「く、っ、口移しなんて・・・!おかげで昨日眠れなかったんだから」
「・・・リナさんって、ほんとーにウブですよねー」