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SYらぶらぶ集〜X❤︎L〜ゼロリナ

第17章 【いちごミルクとほろ苦コーヒー。】

でも、あたしは恋愛はへたっぴみたいで、伝えようという気持ちだけが一人歩きして、実際に言葉にはできない。それに、触れられると全部の気持ちが伝わりそうで・・・だからなおさら照れてしまうのだ。
「・・・なら、いいです。僕の片思いで終わり。それで、満足ですから」
急激に、ゼロスが遠くなる。
あ、やだ。きらいなわけじゃない。本当に好きで、好きで。でも。伝えたら何かが変わる気がして怖くて。
そんな、子供の考えで終わらせたく、ないっ!
「ま・・・っ、待って!」
「・・・はい?」
ゆっくり、ベッドから立ち上がり、そっとゼロスに手を伸ばす。避けられないか、不安だった。きらいに、なったんじゃないか、って。
でも、あたしの伸ばした手はゼロスのマントの端をきゅっ、と掴んでいた。
「ちがう、の・・・違うのっ」
「なにが、違うんですか。」
冷たい声。あたしの心臓は凍りつく。でも、怯んでいられない。このまま返事をしないと、ゼロスはいなくなってしまうかもーーそんなの、いや・・・!
「あ、たしは・・・っ、あたしは」
「・・・」
「っ、ごめん、ね。あたし、恥ずかしくて・・・恋愛とか、あんまり、経験、なくっ・・・て」

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