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SYらぶらぶ集〜X❤︎L〜ゼロリナ

第6章 月酔ールナトリップ-



「・・・え?」

ゼロスは、呆気にとられた顔をして、リナと酒場のマスターとを交互に見ていた。

「この子がね、言ったんだよ。まあ、酔った勢いもあるがあんたに心配かけられないから、なんとも無いフリをして送り出してるとな。それに、本当は傍にいて欲しい。キスしてほし「ま、ますたあああ!!」

リナは顔を真っ赤にしてマスターに掴みかかり、ガクガクと揺さぶる。

「はっはっは。いやはや、やはり酒場のマスターをしていて良かったよ。この年で良い惚気を聞かせて貰った」
「もう、言わないでくださいよ」
「・・・そこの方。
こんなに可愛い彼女さんだ。嫉妬するのも解るが、あんまり女の子をいじめすぎると愛想尽かされて逃げられるぞ?女の子は優しくしてやらないと。
2人仲良くな」

不恰好なウィンクをして、マスターはカウンターに入ると、少女が飲み散らかした瓶やらグラスやらの後始末に取り掛かった。
ああ、と何か思い出した様に。

「お嬢さんが飲んだ分はまけとくよ。まぁ、大赤字だろうが、気にしないで良いよ」
「・・・ありがとうございます。ごちそうさま」
「ああ、また来てくれ。またカクテルサービスするから」

少女は会釈をすると、まだ惚けているゼロスを置いたまま、酒場を出る。
それを見て慌てた様にゼロスはリナを追いかけた。



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