SYらぶらぶ集〜X❤︎L〜ゼロリナ
第11章 悲しみに捧ぐリコリスの花束を
キスでは収まらず、あたしは彼にこの日、初めてを捧げた。
お互いが、お互いを慈しむような・・・そんな初めては、幸せなものだった。
女の子で、良かったと。
そう、本気で思った。
身体を、まるで宝物の様に触れる彼の優しくて熱い愛撫も。
行為中、恥ずかしくて、気持ち良くて、とっても痛くて。
つい、爪を立てても許してくれた彼も。
全部。
全部・・・あたしのもの。
『でも』
急に、視界が暗転した。
闇に放り出され、現れたのはあの黒髪の彼女。
『もう・・・ガウリイ様は貴女になんか目もくれない。
別れる時は悲しそうなガウリイ様も、貴女がいなくなった途端から、いいえ。その前から。
彼はわたしの恋人・・・甘い口づけも、貴女が大好きな彼との行為も。
全てわたしのものです』
と、彼が彼女の隣に現れて、今まで自分にしてくれていた様に、ーーーいとおしむ様に、彼女へと口づける。そして、彼女の服を脱がせる。
彼女の豊満な体が露わになる。
見たくない。
なのに、無情にも行為は進められる。
彼の、肌蹴た服から覗くたくましく、鍛えられた胸筋。力強い腕。さっきまで感じていたその体が、彼女と重なる。
甘い、切ない悲鳴。
幸せそうな表情。
荒い吐息ーーー
あたしは目の前が真っ暗になる。
あまりにも、冷酷で残虐な彼女の言葉。そして、彼と彼女の性交。
そうだ、彼は・・・もう・・・
「っ!!!イヤ・・・!!!イヤアアアアアッッ!!」
どくどくと、血が騒ぐ。
頭が冴え渡って、落ち着こうにも落ち着けない。苦しくて、息も出来ない。
荒く、短い呼吸。苦しい。苦しい。助けて、眠れない。ガウリイ。そばに、いて。
矛盾しているのに・・・やっぱり、あたしはもう・・・あの、優しい瞳が。ふわりと、宥めてくれる手がないと。
「眠れない・・・よ、怖い。眠ったら、また・・・」
唇を噛む。
あまりにも強く噛んだせいか、血が滲む。
それから朝になるまで、あたしは横になることすらしなかった。
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お互いが、お互いを慈しむような・・・そんな初めては、幸せなものだった。
女の子で、良かったと。
そう、本気で思った。
身体を、まるで宝物の様に触れる彼の優しくて熱い愛撫も。
行為中、恥ずかしくて、気持ち良くて、とっても痛くて。
つい、爪を立てても許してくれた彼も。
全部。
全部・・・あたしのもの。
『でも』
急に、視界が暗転した。
闇に放り出され、現れたのはあの黒髪の彼女。
『もう・・・ガウリイ様は貴女になんか目もくれない。
別れる時は悲しそうなガウリイ様も、貴女がいなくなった途端から、いいえ。その前から。
彼はわたしの恋人・・・甘い口づけも、貴女が大好きな彼との行為も。
全てわたしのものです』
と、彼が彼女の隣に現れて、今まで自分にしてくれていた様に、ーーーいとおしむ様に、彼女へと口づける。そして、彼女の服を脱がせる。
彼女の豊満な体が露わになる。
見たくない。
なのに、無情にも行為は進められる。
彼の、肌蹴た服から覗くたくましく、鍛えられた胸筋。力強い腕。さっきまで感じていたその体が、彼女と重なる。
甘い、切ない悲鳴。
幸せそうな表情。
荒い吐息ーーー
あたしは目の前が真っ暗になる。
あまりにも、冷酷で残虐な彼女の言葉。そして、彼と彼女の性交。
そうだ、彼は・・・もう・・・
「っ!!!イヤ・・・!!!イヤアアアアアッッ!!」
どくどくと、血が騒ぐ。
頭が冴え渡って、落ち着こうにも落ち着けない。苦しくて、息も出来ない。
荒く、短い呼吸。苦しい。苦しい。助けて、眠れない。ガウリイ。そばに、いて。
矛盾しているのに・・・やっぱり、あたしはもう・・・あの、優しい瞳が。ふわりと、宥めてくれる手がないと。
「眠れない・・・よ、怖い。眠ったら、また・・・」
唇を噛む。
あまりにも強く噛んだせいか、血が滲む。
それから朝になるまで、あたしは横になることすらしなかった。
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