SYらぶらぶ集〜X❤︎L〜ゼロリナ
第11章 悲しみに捧ぐリコリスの花束を
1.2光と闇
街を、ただ目的もなく歩く。
あの、悪夢を見た夜から三ヶ月ほど経った。相変わらずあたしを苛む悪夢と不眠。横になると意識が遠のいてしまう。そのまま、眠ると悪夢をみる。同じ、毎回同じ悪夢を。
魔法医に相談したこともあった。
スリーピングで強制的な眠りに落としてもらったこともある。
でも、見てしまうのだ、あの悪夢を。ただ、彼女と彼が獣の様に求めあっているだけの悪夢を。
それだけなら、いや、それだけでも十分残酷なことだが、さらに追い打ちをかける様な彼女の挑む様な視線。羨望の感情を汲み取ったようなーー見透かす様な彼女の瞳。吐き気が、した。
「眠ったら・・・だめ。
寝たら・・・また・・・」
心はそう叫ぶ。
でも、精神ではそう強く思っても、身体は着いて来てはくれない。
三ヶ月、まともに寝ていないあたしは、身体的にはもう、限界だった。
蛇行して歩いていたせいで、通行人とぶつかった。
果物屋のカゴに入ったフルーツをぶちまけた。
迷惑極まりないあたしは、いつの間にかチンピラのような男たち数人に囲まれていた。
明らかに悪人面のリーダーらしき男が、何か言っている。
あたしは、どうなるんだろ。
殺される?
それとも、犯され、心を引き裂かれる?
金品、衣服、持ち物全て剥ぎ取られる?
何を言っているか、あたしには届かない。
奴らは、あたしの腕を取り、細い路地に連れ込む。・・・あ、犯され、殺されるのかな。
でも、もう苦しみたくない。
ガウリイ。黒髪の彼女。その二人を、考えずに済むなら。悪夢から解放されるなら。
いっそ、死んだ方がマシかもしれない・・・
「何しているんです!!リナさん!」
.
街を、ただ目的もなく歩く。
あの、悪夢を見た夜から三ヶ月ほど経った。相変わらずあたしを苛む悪夢と不眠。横になると意識が遠のいてしまう。そのまま、眠ると悪夢をみる。同じ、毎回同じ悪夢を。
魔法医に相談したこともあった。
スリーピングで強制的な眠りに落としてもらったこともある。
でも、見てしまうのだ、あの悪夢を。ただ、彼女と彼が獣の様に求めあっているだけの悪夢を。
それだけなら、いや、それだけでも十分残酷なことだが、さらに追い打ちをかける様な彼女の挑む様な視線。羨望の感情を汲み取ったようなーー見透かす様な彼女の瞳。吐き気が、した。
「眠ったら・・・だめ。
寝たら・・・また・・・」
心はそう叫ぶ。
でも、精神ではそう強く思っても、身体は着いて来てはくれない。
三ヶ月、まともに寝ていないあたしは、身体的にはもう、限界だった。
蛇行して歩いていたせいで、通行人とぶつかった。
果物屋のカゴに入ったフルーツをぶちまけた。
迷惑極まりないあたしは、いつの間にかチンピラのような男たち数人に囲まれていた。
明らかに悪人面のリーダーらしき男が、何か言っている。
あたしは、どうなるんだろ。
殺される?
それとも、犯され、心を引き裂かれる?
金品、衣服、持ち物全て剥ぎ取られる?
何を言っているか、あたしには届かない。
奴らは、あたしの腕を取り、細い路地に連れ込む。・・・あ、犯され、殺されるのかな。
でも、もう苦しみたくない。
ガウリイ。黒髪の彼女。その二人を、考えずに済むなら。悪夢から解放されるなら。
いっそ、死んだ方がマシかもしれない・・・
「何しているんです!!リナさん!」
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