SYらぶらぶ集〜X❤︎L〜ゼロリナ
第11章 悲しみに捧ぐリコリスの花束を
1.4 旅路
それから、起きたばかりだと言うのに、二人はお互いをまた求めて、行為に没頭した。
結局、昼時の太陽が一番高い位置に登るまで、二人は互いを求めあっていた。
そしてその街では、旅をしているであろう栗色の髪の毛の少女が、闇色の髪を肩で切り揃え、終始にやけ顏を貫く神官服の青年に抱き上げられていたという噂で持ちきりだったという・・・・・・。
****
ゼロスとの旅も、一週間が経とうとしていた。あれから、眠れないことも、悪夢を見ることもなくなり、自分も少し、以前の自分に戻りつつ有ると、微かに思っていた。
その日は、晴れていた。
・・・・・・午前中だけは。
あれだけ晴れていたと言うに、午後に切り替わった途端、天候は機嫌を損ねたらしい、土砂降りの天気となった。仕方なく立ち寄ったキャンディ・ショップの軒下で。
少女はもう、そりゃあ不機嫌に腕を組んで仁王立ちしている。
三十分ほど前、一緒に旅路に着いていた青年は、買い物があるから、と姿を消した。
暇で、暇で仕方ない少女は、キャンディを購入し、口に含んだ。甘いイチゴ味のキャンディ。そういえば、恋の味はイチゴ味だと、誰かが言っていた。
ーーー全然、イチゴじゃなかったわ。最初は甘いのに、後から苦くて吐き出してしまう、ミント・キャンディだった、あたしの恋・・・
ころん。
カリッ
口の中のキャンディを、砕く。
彼は、今なにをしてるんだろう?彼女と旅でもしてるんだろうか。
ーーーと、視線をあげて、少女は息を呑んだ。
向こう側の店の軒先を歩くのはーーー
.
それから、起きたばかりだと言うのに、二人はお互いをまた求めて、行為に没頭した。
結局、昼時の太陽が一番高い位置に登るまで、二人は互いを求めあっていた。
そしてその街では、旅をしているであろう栗色の髪の毛の少女が、闇色の髪を肩で切り揃え、終始にやけ顏を貫く神官服の青年に抱き上げられていたという噂で持ちきりだったという・・・・・・。
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ゼロスとの旅も、一週間が経とうとしていた。あれから、眠れないことも、悪夢を見ることもなくなり、自分も少し、以前の自分に戻りつつ有ると、微かに思っていた。
その日は、晴れていた。
・・・・・・午前中だけは。
あれだけ晴れていたと言うに、午後に切り替わった途端、天候は機嫌を損ねたらしい、土砂降りの天気となった。仕方なく立ち寄ったキャンディ・ショップの軒下で。
少女はもう、そりゃあ不機嫌に腕を組んで仁王立ちしている。
三十分ほど前、一緒に旅路に着いていた青年は、買い物があるから、と姿を消した。
暇で、暇で仕方ない少女は、キャンディを購入し、口に含んだ。甘いイチゴ味のキャンディ。そういえば、恋の味はイチゴ味だと、誰かが言っていた。
ーーー全然、イチゴじゃなかったわ。最初は甘いのに、後から苦くて吐き出してしまう、ミント・キャンディだった、あたしの恋・・・
ころん。
カリッ
口の中のキャンディを、砕く。
彼は、今なにをしてるんだろう?彼女と旅でもしてるんだろうか。
ーーーと、視線をあげて、少女は息を呑んだ。
向こう側の店の軒先を歩くのはーーー
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