「俺は、男だ!クソ野郎」
第4章 調子乗んなっ!
「次、俺の岬に手ェ出したら、
…殺す」
大悟のあまりの形相に俺は、
ゾクッーと鳥肌が立った。
つか、え?俺、いつから
大悟のものになったの?
あ、奴隷?
いやいやいやいや!
ふざけている場合じゃない!
この空気は、ヤバイ。
俺は、本能的に危険だと身に感じ、
一歩後ずさる。
「み・さ・きちゃん?」
急に振り向く大悟は、
ニコニコと笑って、問いかけてくるが
完全に目が笑っていない。
「な、何?大悟…」
今思えば、
大悟は、怒っているとき俺を
ちゃん付けして呼ぶ。
あと変な区切りをつけて。
「じゃあ、帰ろっか?」
大悟は、何事もなかったかのように、
そう言った。
だけど、実際は、
口角を上げて、妖艶に微笑んでいる。
も、ものすごく不自然だ!
え?何、俺…
絶体絶命?
そうして、ここを後にした。