「俺は、男だ!クソ野郎」
第1章 俺は“男”だって!
…もしかして、助けてくれたとか?
「何、呑気に『やぁ大悟くん』だよ?ふざけてんのか?しかもそんな泣きそうな顔して」
大悟は、
俺に近づきトントンと頭を撫でた。
「いや、泣きそうな顔してねぇし。それより何でお前がここにいんだよ」
「勘だよ、バカ。俺、すげぇ心配した」
「え?」
…心配した?しかも勘って。
こいつが小さい頃から世話好きってことは
知っているがここまでとは…。
まぁ、大悟をよく見たら、
汗だくで俺を必死に探してくれたことがわかった。
「大体な!お前は無防備過ぎんだよ!少しは、警戒心くらい持て!」
いきなり、キレる大悟。
「わ、わかってるよ…」
そりゃあ、ああなったのは、俺が少し油断してただけで
これから気をつければいいことだろ。
別に
そんな怒んなくてもいいじゃん…。