「俺は、男だ!クソ野郎」
第6章 何で俺…女装してんの。
あ、そうだ。
俺はあることを思い出す。
「そういえば、翼先輩。何で俺のメアド知ってたんですか」
敵視するような目で言い張った。
教えた覚えはなかったし、これっていう接点がない。
何?流出しちゃってるのとか冗談抜きね。
「あぁ、知らないのもムリないか。実は鬼ごっこの時、姫が寝てるところを素早くやったからね」
堂々と躊躇なく言う。
つまり、勝手にってな訳ね。
この場合、言い訳でも考えて欲しかったわ。
「…訴えていいっすか?」
これって、アレだよね。
プライバシーの侵害。
だって一応、個人情報だし、
ある意味俺にとっては犯罪の分類にわけるね。
「そんな細かいこと気にしちゃだめだよ?あ、ちなみに登録よろしくね~」
「このタイミングでそれを言うか?」
いや、もはや普通じゃない。
異常なレベルだ。
てか
もう、相手している暇はない。
「てなわけで、俺をここに呼んだ理由は?」
やっと本題に入る。
迎えに来るとか脅されて、
俺はわざわざここまで来たんだ。
早く聞いて他の用事を済ませなくてはいけない。
「あ、えっと鬼ごっこで姫が俺に捕まれたじゃん?」
「それがどうした」
やっぱり、そうきたか。
触れてほしくないことを。