「俺は、男だ!クソ野郎」
第6章 何で俺…女装してんの。
何があっても、絶対行かないと思っていたけど
それはどうも無理っぽい。
そういう気分じゃなかったけど
もうキャンセルできないらしいし、
迷惑かけることになるから
それは、免れたい。
仕方なく出かける準備をした。
キッスを貰いたくなかったので
ちゃんと時間通りに間に合うように家を出た。
足取りは相当重い…。
はぁ、とため息をひとつ溢した。
この用事が済んだら
速攻で大悟の家に行くと決めた。
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……。
多くの人が行き通ってく様子を背後に
約束の時間に
○○駅の前に無事着いて
俺の第一声の声がこれだった。
「はぁ~?今、なんて言った?」
目の前で悪戯っぽく笑う翼先輩を睨み付けながら聞き返した。
「だからさぁー、俺の仕事、客は女性限定なんだよね~。てことで、女装よろしく♪」
面白そうに子供みたいな好奇心旺盛な顔をしている。
「は?」
女装だと?
俺の顔が徐々に険しくなっていく。