「俺は、男だ!クソ野郎」
第6章 何で俺…女装してんの。
そして、いつの間にか
翼先輩の後ろに隠された。
そのせいで俺は、また翼先輩の背中と
二度目のごっつんこをくらってしまった。
またかよ…。
これ、結構ガチで痛いんだ。
「いいじゃない!何で隠すのよ」
「あげませんよ、絶対」
「あら、いつからそんな独占欲強くなったの?」
「姫は俺の大切な子だからね~」
「珍しいことを言うわね。男女遊び激しいあなたが」
「博愛主義者と言ってくれよ♪でも姫は特別だけどね」
なにやら、前の方で
二人が話しているみたいけど、
俺はそれどころじゃない。
…鼻の次は、
おでこがいてぇ。
なんか、
このチャラ男…体、固い。
ムカつくけど
鍛えてるのか?
別に羨ましいとか思ってないからな。
それより、二人は
どんな会話してんだ。
疑問に思ったので、
そっと、翼先輩の横から顔を出して覗いた。
「あっ!それより、その子を私に変えさせてほしいって頼みだったわよね?」
お姉さんは、話に入るけどって言いながら
思い出したような顔をする。