「俺は、男だ!クソ野郎」
第6章 何で俺…女装してんの。
着いた先には、
洋服やメイク道具がたくさん置いてある部屋だった。
生まれて初めて見る光景だ…。
「メイクやコーデは、任せておいてね!」
きゃぴきゃぴと喜んでいる咲さんは、可愛いけど
反対に俺は、どんよりしていて曇っている。
「はい…」
そう返事を返して
俺は、放心状態となる。
そのあと、
咲さんのされるがままに。
翼先輩に鬼ごっこで捕まったのが過失でしかない。
終わるまで耐えるんだ、俺。
そうおまじないをかけるみたいに
何回も何回も心の中に暗示をかける。
「岬ちゃんには、姫カットでパッツンが合うわね。あ、このウィッグが丁度いいわ!」
咲さんは、興奮していて
楽しそうに鼻歌を歌っている。
…怖い。
ヘルプミー。