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「俺は、男だ!クソ野郎」

第6章 何で俺…女装してんの。







睨んだ先には、

ハーフの顔立ちをした男がいた。





…くそ、これまた美形かよ。



そこには、

どっかのお城に住んでいる王子様みたいな奴がいた。





印象は、

周りに花びらが飛んでるように見えるから

余計腹立つ感じ。





文句の1つや2つ言ってやろうと思ったけど

これは、すでに顔負けしてる。





だから、その場で威嚇をしていたら



スッと、ハーフ野郎が屈んできて

俺の前に手を差し伸べた。





「大丈夫ですか?あまりにも小さくて見えなかったので気づきませんでした」











…………はっ?


小さくて…だと?




笑わすぜ。

とんでもない発言しやがる。








一応、言葉は丁寧な敬語だけど

初対面のくせに。



絶対、調子乗ってる。





沸々とイライラしてきた。









「失礼な野郎だ。まず、謝れコラ」



俺は、差し伸べられてる手を払いのけ、

自力で立ち上がる。






さっき、顔負けしているとか言っていたけど、

そんなのどうでもいい。





きちんと人が成っていない奴に、

俺、全然負ける気しねぇ。




「口の悪い女ですね。しかし、初めて見る顔だ。咲さんの知り合いでしょうか?」



なに食わぬ顔をしながら

言ってくる。





「それでも謝罪なしか。つか、そんなのお前に関係ねーだろ」




どうだっていい話。





今、こいつの目に


女装している俺は、

“女”として認識されてるようだ。









まじ俺、惨めすぎて最悪…。










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