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「俺は、男だ!クソ野郎」

第6章 何で俺…女装してんの。







だけど、そんなの簡単に通じるはずもなく




「お、おいっ!」


翼先輩は、鼻歌を口ずさみながら


俺の靴を外し、靴下までも脱がされて




さっきのピンクのパンプスというのを

無理やり履かされた。






もう、本当勝手だ!!






「うん!ぴったり」



「ぴったりじゃねーよ!何勝手に履かせてんだよ」


俺を息を荒くさせ、ビシッと怒鳴る。





しかも、これ女もんだろ。


女装もさせて、次はこれか!?

バカじゃねぇの!




いきなりの出来事に

脳を落ち着かせるため、フル回転させる。



そのためいつも以上に酸素を必要とするので

心臓が激しく動き息が荒くなったりしている。





俺、怒ってばっかで

この勢いでは高血圧になりそう。






「なんか、シンデレラみたいだね。ガラスの靴とかも履かせてみたい」



俺の心境とは逆に

好奇心で満ちた目をしやがる。




「……」


なんつーか

うん、言葉もでない。




何言っても無駄みたいだ。



俺は、もう諦めて車から、降りた。





「うわっ」


なんだ、これ。


歩いてみて気づく。



「っ歩きにくい!」



バランスをとるのに難しい。




「姫大丈夫…?でも結構、身長詐欺れるでしょ」


「嫌みか!余計なお世話…って、おっと」



「おっ危ない。あ、ヒールのおかげでぴったり俺の胸に閉じ込められるね」





待て待て。



助けるふりして、

さりげなく抱きつくな。












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