「俺は、男だ!クソ野郎」
第6章 何で俺…女装してんの。
この写真に写ってる人物は
間違えなく淳兄だ。
「なぁ、もしかしてこの人、蒼野 淳って言わねぇか?」
念のため確認をとる。
「え?何で知ってんの!?」
翼先輩は、俺の言葉に
驚いた顔をする。
…つまり、本当というわけか。
「淳兄は、俺の親戚だ。」
突然かもしれないが
俺がそう告げると翼先輩は、ポカンと口を開けて放心状態。
淳兄は、
俺が小さい時からいつも一緒に遊んでくれて
頼れる兄ちゃん。
だけど、ある日
俺が大悟と遊んでるのを見て
めっちゃ怒っていた記憶しか残ってない。
怖い兄ちゃんでもある。
「姫の親戚なの!?」
翼先輩は、我に返ったのか少し遅れて反応した。
「うん、そうだよ」
あっ、もしかして、
淳兄は、カッコいいから
本当に血の繋がりがあるか疑ってんのか?
べ、別に気にしてないし。
「そうなんだ、驚いたよ。でも蒼野さんは、俺の次に人気だよ?俺の方がNo.1なの。そこ覚えといてね♪」
何を競ってんだ。
「俺、早くイチゴケーキ食べて帰る」
淳兄に怒られるのは、
本当勘弁。
だから早く用事を済ませて
大悟のところにも行かないといけない。
つか、なんで淳兄は、
こんなとこで働いてんだ?
「よし、気をとり直して店内へどうぞ」
疑問を持ちながらも
奥まで誘導された。