「俺は、男だ!クソ野郎」
第7章 助けて大悟…
「なら、淳兄たちは、いつも一体何をしてるんだ?」
俺は、込み上げてくる笑いを
止めながら淳兄に聞いた。
「……知りたい?」
淳兄は少し溜めたあと、そう怪しく返した。
俺は、その反応に戸惑ったが
とりあえず頷いて淳兄の言葉を待つ。
「それはまた今度教えるね。でももうこんなとこに来ちゃだめだよ。もし破ったら調教してやるから」
覚えとけ。
と念を押された。
「あ、当たり前だ!」
二度、女装は勘弁だからな。
これは人生の一度きり。
もうこんなヘマはしねぇよ。
俺自身、何度も何度もそれを心に入れた。
「まあ、今日は仕方がなかったということにしとく。次はねぇから」
指をさされ、しゅんと体が縮まる。
「う、あ、はい…」
淳兄…、もしかして
ここに来させたくないような恨みが俺にあるのか?
なんか、とてつもなく嫌われてる気がする…。
さっき自分も二度来たくないと言ったけど
こうも相手に来るなと言われると
寂しいような気もする。
「そんな暗くならないで。じゃあ、岬が楽しみにしていたイチゴのケーキ今から持ってくるよ」
そう言って、淳兄は立った。
「おぉさすが!やっとか!さんきゅ、淳兄」
さっきとは、正反対に満面の笑みになる。
この際、イチゴケーキがあればどうでもいい。
余計なことなど深く考えないことにする。
早く、食べたい!
早く、ご対面したい!
早く、早くと促すと
淳兄は『はいはい』と笑って席を離れた。
ただ、今わからないことは
ホストクラブは一体何をしているかということだけ。
でもまた今度教えてくれるっていうから
別にいっか。
そう、思って
鼻歌を口ずさみながら来るのを楽しみに待った。